ヨコズナサシガメ(横綱刺亀)  谷戸の吸血鬼

カメムシの仲間だが、“刺亀”の名のとおり口吻を蛾の幼虫などに突き刺してその体液を吸う。不用意につかむと刺されてたいへん痛いらしい。2㎝ほどの大型種で、その独特の模様は人目を引く。インドシナ方面が原産の外来種で、関東には1990年代に入ってきた。普段は大木の樹上で生活しているので目にすることは少ないが、幼虫から成虫になる今の時期が見るチャンスだ。写真の個体は枝谷戸のエノキを登っていくところだった。幼虫は樹幹などで集団越冬する習性があり、野外体験広場のケヤキなどでも見かける。(たのくろまめお)

野外体験広場(2月)